第6章 ※ 再びあなたに逢えたなら
お父さんとお母さんが変に思わないように、早く二人を出迎えた方が良い。
ひなたは服を整えて、ポニーテールにしている髪を結び直す。
「不死川さん、変じゃない? 」
確認してもらう為に不死川を見上げると、目が合った不死川は明らかに照れている。
「何?何かついてる? 」
「いや、そうじゃなくて…」
不死川は今、初めての快感を与えた女の子が、不死川にしか分からないかもしれないが、男と少し交わったと分かる瞳をしている事に気がついた。
大きな瞳が少し潤み、不死川が刺激した身体は明らかに雰囲気を変えている。元々、美しかったが、更に色っぽくなった気がした。
ひなた自身は快感の後、頭がふわふわする。でも、自分に起きた小さな変化には気がついてはいなかった。
「何か変かな。お母さんが見たらバレちゃう…? 」
お母さんは、おっとりしてるけど、母親だ。娘がこっそり不死川さんとエッチな事してたって察知しないとも限らない。
悪い事をしている訳じゃないのにドキドキした。
不死川は今、自分が快感を教えた彼女が可愛いくて、抱きしめたくなった。
「何もついてねェよ。ひなたと俺の相性が良いから嬉しくなっただけだァ」
「私と、不死川さんの? 」
「ああ。大事な事なんだぜ」
「そうなんだ」
不死川はひなたを優しく抱きしめる。この部屋を出たら触れられないので、もう一度抱きしめておきたくなった。
「お前、ほんとにお子様だな。可愛いくて堪んなくなる…」
不死川のがっちりした胸にまた包まれて、ひなたは嬉しくなった。
「不死川さん…」
「ひなた、好きだ」
「私も好き」
不死川はひなたの唇に優しいキスを一つ落とす。いつもかっこいい不死川先生からの、二人だけの秘密のキスに酔ってしまいそうだ。
「私…行くね」
名残惜しいけど、お父さん達が待っている。
ひなたは不死川の身体から離れ、先に部屋を出る。振り向くと、不死川がひなたを見ている。
軽く微笑んでお父さん達を迎えに行った。