第6章 ※ 再びあなたに逢えたなら
不死川はひなたを優しく包んだ。
「あ…」
ひなたの柔らかな身体を、不死川はそっと抱く。
二人きりの部屋で、こんな風に抱き寄せられると、ひなたはどうしたらいいのか分からない。
「不死川さん…」
「なんだァ」
「なんか、ドキドキする…」
ひなたは不死川の胸の中で、緊張しながら呟いた。
不死川は腕の中にいるひなたを見た。白い頬をほんのり赤く染めて、恥じらうような表情をする。可愛いと思った。
不死川の鼓動も早くなりそうだ。
「ひなた。俺達、付き合おうか…」
不死川の身体を感じて、赤くなりながらひなたはこくりと頷いた。
「うん…」
不死川はひなたを抱いたまま、脱力するかのように息をついた。
「ああ…。断られたらと思うと怖かった……」
いつもはクールでしっかりした大人の不死川とは思えない程、不死川が緊張している事を知った。
「不死川さんも、ドキドキするんだね」
ひなたは、自分と同じように、大人の不死川もドキドキしたりするんだと思うと、なんだか安心した。
不死川を見上げて言うと、目が合う。
「当たり前だァ。好きな子の前で緊張しない奴なんかいねェから」
ひなたはドキッとした。不死川の目から男性的な魅力が溢れ出していたからだ。
いつもの優しいお兄さんみたいな不死川さんではなく、色っぽい男性に見えてしまって、ひなたはゴクリと息を飲みそうになった。
「何? 」
自分を見て息を呑むひなたが気になる。クスリと笑って尋ねた。
「やっぱり、緊張する…。さっきは私と同じって思ったけど、違う…」
不死川に見つめられるのが恥ずかしくなりそうだ。思わず、不死川の胸に顔を伏せた。