第6章 ※ 再びあなたに逢えたなら
「お野菜、全部運んでくれたのね。大変だったでしょう? 」
キッチンに戻って来たアオイは、片付いた食材を見て驚いた。
「今日は沢山あったもの。アップルパイを作ろうか。ひなたちゃんに教えるわね」
アオイはエプロンを着け、お昼ご飯の準備に取り掛かる。ハンドソープで手を洗ってお水で流しながら、パイ生地を先に作るか考えた。
「ひなたちゃん。バター計ってくれる?800gお願い」
タオルで手を拭いてひなたを振り返ると、返事がない。
「ひなたちゃん。どうかしたの? 」
ひなたの顔を覗き込むと、ハッとしたように目を見開いた。
「ごめん、アオイさん!ちょっと、私びっくりしちゃって! 」
不死川の唇が触れた頬を押さえていたひなたは我にかえった。
「えっと、さあ!準備しないといけないね!何だっけ⁉︎ 」
アオイはクスクス笑い出した。
「アップルパイ作ろうって言ったのよ。好きでしょ」
「うん。大好きよ。明日のおやつはアップルパイだね! 」
と、元気に言いつつ、頭の中は不死川のチュウで一杯だった。
今日のお昼ご飯とデザートまで大好評だ。お代わりをしてくれる子もいて、いつもながらキッチンは忙しい。
スィーツ大好きカナエ先生と不死川先生も、皆も凄く喜んで食べてくれたので、アオイさんとひなたはホッとして笑い合った。
学校が終わって皆が帰り支度をして、見送る輝利哉に挨拶をして元気に帰って行く。お迎えの車が屋敷前に並ぶ賑やかな時間帯だ。
「ひなたちゃん!またね、ご飯美味しかったよ! 」
「ありがと。気をつけて帰るんだよ」
「うん!バイバイ!! 」
元気に帰って行くのは中学生の子たち。可愛いなあと思いながら、洗濯物を取り込みに中庭に急いだ。
今日はひなたの母が家に帰っているので、洗濯物を取り込むのが遅くなってしまった。
急いでタオルを取り込んでいたら、いつの間にか不死川が一緒に取り込んでくれている。