第6章 ※ 再びあなたに逢えたなら
「楽しかったねぇ!不死川さんっ」
プラネタリウムドームシアターを出て、ひなたは本当に楽しかったという顔をしていた。
「あっという間に終わったね!観れて良かったあ! 」
「喜んでもらえたなら良かった」
並んで歩きながらカフェに入る。ここでは、星空をイメージしたパフェを食べる事ができる。丁度、喉が渇いた頃で、二人とも食べたいものを選んだ。
ひなたは、温かい紅茶にふわふわの綿菓子が乗っているものだ。綿菓子は淡いブルーや水色でキラキラの砂糖で出来た星が飾ってあって、溶かしながら飲むと甘くなるというもの。
不死川のはバタフライピーで作った青く澄んだ色のゼリーに乳酸菌のジュースを重ねてアイスをトッピングして、同じくブルーの可愛い綿菓子でミルキーウェイに見たてたもの。
「わぁ、すごく綺麗だね!不死川さんって、甘い物が好きなんでしょ? 」
日頃、学校のランチのデザートまで残さず食べている不死川先生を見てるから、気付いてはいたけど聞いてみた。
「カナエ先生に聞いたよ。和菓子も餡子も大好きだって」
長いスプーンでアイスを掬おうとしていた不死川は、少し赤面した。
「ま、まァな!頭を使う仕事だから糖分が要るんだァ」
それだけか?甘いお菓子も和菓子も甘い女の子も気になる不死川。
「不死川さんって、大学で何してるの? 」
紅茶の中にゆっくりと綿菓子を沈めて、ひなたは溶けるのを見ながら言った。
「俺は、大学で数学の研究をしてる。卒業した後で、もう一度研究したくて戻ったんだ。就職したけど辞めた。おかげで産屋敷学校に頻繁に来られるようになった」
「そっか!でも、せっかく就職したのに、ちょっともったいないね」
仕事に採用されない経験をしたひなたには、少しもったいない話だなと思った。
「そうでもないさ。休みもないくらい忙しい毎日と、取引先に損のないよう気を遣いながらの営業は精神に来る。戻りたくなったら戻るけど、今は考えられないな」
「そうなんだ。精神面は大事だね」
「だぞ。馬鹿みたいに稼いでも、身体壊したら何にもならない。そういう同僚もいたからなァ」
「ふーん」