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『鬼滅の刃』桃寿情炎シリアル

第2章 華麗なる危険な時代


「ありがとう千寿郎。お握りを持って行ってくるよ」

 自分がいなくても、千寿郎が寂しがる事がないようにと願いながら、ぎゅっと抱きしめた。

 母上の想いと、千寿郎の想い。大切な人達の事を思えば乗り越えられぬ事など無かった。

 弟に見送られて家を出る。笑顔で手を振ると、千寿郎も門の前で手を振った。

「さて、全集中の呼吸…」

 すぅぅ、と息を吸い、神経を集中させようとした時だった。


「杏寿郎様…! 」

 高く澄んだ声に振り向くと、幼馴染の美耶子が立っていた。瞳に涙を浮かべている。

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