第6章 ※ 再びあなたに逢えたなら
「お疲れ様でした! 」
「お疲れ様でした、ひなたちゃん! 」
「今日のひなたちゃん、凄く良かったよ」
「ありがとうございます」
契約がもうすぐ終わるけど、ひなたにはお仕事が入って来ていた。元々、忙しいモデルだったひなたには、今も依頼が舞い込む事がある。
今日のお仕事は人形町だ。着物を来てデートする、という雑誌の企画で、人気モデルのひなたと、若手人気俳優とがカップルに扮して、人形町の人気スポットを散策する、という楽しいものだ。
水天宮から始まった撮影は、カップルが仲良くお参りをする所を撮影して、若手の俳優で大人気の磯村君とひなたは、甘酒横丁を手を繋いで歩いた。
創業が100年以上のお店も、新しいカフェもある場所で、お寿司屋さんでの撮影が終わると、抹茶カフェでデートを締めくくる。
仲良く話をしている姿は、沢山カメラに納められた。着物デートの似合う町の撮影は大成功だった。お相手の磯村君も紳士的だ。
撮影が終わって、ひなたはマネージャーと二人になった。
「ひなたさん、今日は朝からお疲れ様でした。やっぱりひなたさん可愛いです。凄く頑張ってたから、俺、何かご褒美に買ってあげますよ。何が良いですか? 」
まだ若いマネージャーは、頑張ったひなたに何かしてあげたいと思った。
もうすぐ、契約が切れると、もう今までのようには会わないだろうから。
あまり手のかからないモデルだったひなた。
「何でも良いですよ。アクセサリーでも、服でもバッグでも」
マネージャーは着物を美しく着ているひなたに見惚れてしまいそうになった。この子、こんなに着物が似合っていたかな?
「じゃあ、あそこの人形焼きが欲しいです! 」
ひなたは老舗の人形焼きのお店、板倉を指差した。
「ああ、あそこは美味いですね。でも、それで良いんですか? 」