第6章 ※ 再びあなたに逢えたなら
「不死川先生、コーヒー飲むかなって」
カナエ先生の言葉に、休憩中だった子たちも顔を上げた。
「いる!カナエ先生、コーヒー」
「私も!」
カナエ先生はクスクスと笑った。
「はいはい。数えるわね。8杯と不死川先生のと、私と…あっひなたちゃんだわ。ひなたちゃん、コーヒーはいかが? 」
カナエ先生の優しく甘い声に、ひなたはにっこりした。
「今からおじいちゃんとこにご飯を持って行くの。カナエ先生ありがと」
トレーを持って部屋の前を通り過ぎて行こうとしたら、不死川さんに呼び止められる。
「ひなた、後で話がある。時間作ってくれ」
揺り椅子に座っている不死川さんと目が合って、ひなたは頷いた。
「分かった。後でね」
「ああ」
おじいちゃんの部屋にお昼ご飯を運んで、二人で座卓に座っていただきますをした。
「アオイさんって、本当にお料理が上手だよね」
ひなたがアオイさん特製の、毎回大好評の肉じゃがを食べて言うと、輝利哉はにこにこして言った。
「そうだね。アオイさんがこの学校を卒業して、お料理の勉強をして、またこの場所に戻って来てくれた事が嬉しいね。おじいちゃんは、アオイさんは海外に行ってしまうと思っていたが、ここが好きだと言ってくれてね」
輝利哉はゆっくり、美味しそうに口に運んでいる。
「ここの先生達はみんな、おじいちゃんを大好きで来てくれてる人ばかりなんだね」
「皆、そう言ってくれるから、私もここを離れがたいんだ」
「そうだね」
おじいちゃんに何かあれば、泣きながら何とかしようとする人ばかりだ。生徒さん達も個性的で優しい。
輝利哉は素敵な学校を作ったなあと、ひなたはしみじみと思った。