第6章 ※ 再びあなたに逢えたなら
「ひなたちゃん!どうしたの⁉︎ 」
揺すり起こされたひなたは目を開けた。自分の部屋のベッドの上で、うなされていたようだ。お母さんが起こしてくれたから目が覚めた。
「うなされていたのよ。怖い夢を見たのね、泣いてるわ」
「うん…」
ひなたは手で顔を覆った。夢の中で感じた、あの悲しさは何だったのだろう。煉獄さんが消えてしまった夢は、目が覚めた後もひなたの気持ちを悲しみで落ち着かなくさせる。
「お母さん、どうしたの? 」
母がひなたの部屋に入って来たのは、ひなたがうなされていたからではない気がして、お母さんに尋ねた。
「ひなたちゃんが昨日、おじいちゃまに呼びかけたでしょう?おじいちゃま、今朝になって目を覚ましたの!お話もできるのよ」
それを言いにお母さんは部屋に入ってきたのだろう。そしてひなたがうなされていたのを見つけたんだ。
ひなたは顔を上げた。
「本当⁉︎ おじいちゃんが起きて話してるの⁉︎ 」
「そうなの!早くひなたちゃんに言わなきゃって思って! 」
お母さんも興奮していた。
ひなたはベッドから飛び降りた。早く輝利哉の顔が見たい!
「おじいちゃん!」
ひなたが輝利哉の部屋の襖を開けると、お布団の上で起き上がっている輝利哉がひなたの方を見た。
久しぶりに、起きてしゃんとしている輝利哉を見た気がする。
「ひなた。おいで。可愛いひなた」
輝利哉の声は少しだけ掠れていたけれど、優しい話し方は輝利哉特有のもので、ひなたは大好きな祖父の元へと駆け寄った。