第6章 ※ 再びあなたに逢えたなら
「帰って来ると信じてはいたが、本当は怖かったんだぞ! 」
「ごめん、愈史郎」
不死川さんはお昼ご飯を食べた後で帰った。お父さんの話では、ひなたの家族を心配して、ずっと泊まっていてくれたんだそうだ。
ひなたが無事に戻って目を覚ましたから、安心して久しぶりにお家に帰って行った。
「何かあれば電話な」
不死川さんが帰ってから、またおじいちゃんの部屋で過ごした。
そして夜になってから、愈史郎がやって来た。
予想通り、愈史郎は怒っていた。
「俺はあの時盆栽を持って隠れろって言ったんだ!誰が流星群に飲み込まれろって言ったんだ!何かあったらどうするつもりだったんだ⁉︎ 」
愈史郎と二人、庭に出て二人だけになると、愈史郎は目を釣り上げて怒り出した。
「だって、あの時はほんとに仕方なかったの!憲伸君に盆栽を奪われそうになるし、セクハラは受けるしで余裕がなかったんだから! 」
「セクハラって何だ⁉︎ 」
愈史郎は赤い顔のままで尋ねてきた。
「あの叔母さんの息子に何かされたのか? 」
心配した顔で尋ねてくる。とりあえず愈史郎の怒りが逸れた事が良かった…。
「うん。親戚の憲伸君、前からしつこいメールが来てたの。この前は追いかけられてちょっと触られて気持ち悪かっただけだから。大丈夫」
「なんだ!そいつは。ひなた、これからはもっと警護してやる」
愈史郎はプンプンと怒りながら言った。
「ひなたが夜に出歩く時のボディガードを強化する! 」
「…もしかして、愈史郎、前から私の事見守ってくれてた? 」
この前、一人で夜に家に戻った日、誰かが後をつけて来て怖かった事があった。
あれはもしかして、愈史郎だったの?
「輝利哉に孫がいると聞いてはいたんだ。最近、元気がないと心配そうに言ってたから、輝利哉に代わって俺が夜道は守っていた。夜しかできないが」
「そうだったの…。こっそり見守ってくれてありがと!愈史郎って優しいんだね。いつも怒ってるから知らなかったよ」
「それは、お前がたわけ者だからだろ! 」
「何よ、たわけって初めて聞いた」
「痴れ者って意味だ。ところで、身体は何ともないのか? 」