第6章 ※ 再びあなたに逢えたなら
ひなたは起き上がる。不死川はさりげなくひなたの身体を支えて、愈史郎のお薬を飲むのを手伝ってくれる。
「ゆっくり飲め。気付け薬はキツいらしい。それを飲めば中和されて薬の成分が残らないそうだ」
白い錠剤を含み、お水を飲んだ。不死川はひなたを抱くようにして支えてくれている。ほぼ、身体の大きな不死川の胸にすっぽりと収まっている状態だ。
まだ身体が言う事を聞かないので、今は不死川の優しさに甘えて身体をもたせかけていた。
「愈史郎は?帰ったの? 」
不死川の声はひなたのすぐ近くで優しく響く。
「ああ。急ぎの用があるらしい。慌てて帰って行ったよ。また来るって言っていたぞ。愈史郎にお礼を言っておけよ。お前が消えてパニックになったおじさんとおばさんに状況を説明して落ちつかせて、お前が帰って来るまで毎日来てたんだからな」
「愈史郎、頑張ってくれたんだね…」
「だから俺もお前は帰ってくると信じて待った。内心怖かったんだぞ…どこにもいないひなたを探しまわりたくて、おかしくなるかと思ったァ」
不死川は、その時の事を思い出したのか悲しそうな顔をした。不死川さんに、やっぱり、凄く凄く心配をかけてしまっていた。ひなたは不死川の腕の中で、泣きそうな気持ちでいっぱいになった。
「不死川さん、心配かけてごめんなさい。私、大正時代で楽しくやっていたの。白梅の枝ももらって来たよ」