第6章 ※ 再びあなたに逢えたなら
「まだ起きないぞ。本当に効くのかその薬」
「当たり前だろう!誰が作ったと思ってるんだ。珠代様だぞ!謝れ」
「お前、声がデカいんだよ…ひなたが驚くだろうがァ」
…ん…?すぐ近くで、懐かしい声が聞こえてくる。目を開けたい…開けて…
重たい瞼をゆっくりと開けると、視界一杯に不死川さんと愈史郎がいた。
「おお…ひなた。見えるか? 」
コクリと頷くと、不死川さんが安堵の表情をした。
「はぁー…良かった!! 」
不死川さんはひなたが寝かされている布団に脱力しガバッと顔から伏せた。大きなため息をつく。
「…びっくりさせんなよ…」
「ごめん…。不死川さん…」
それだけ言うのが精一杯で、眠くて眠くてたまらない。
「時代が変わる程に移動したんだ。まだ寝てろ。帰って来る方がキツいからな」
愈史郎がひなたの脈をみて、異常なかったので錠剤を出した。
「ひなた、目が覚めたらこの薬を飲んでおけ。身体が楽になるから」
「俺が飲ませる。ひなたは眠っていい」
不死川さんの声で安心して、ひなたはまた瞼を閉じた。身体が重く、言う事を聞かない。まだ眠った方が良いのだと身体が言っているようだ。
暖かい部屋と、不死川さんと愈史郎の声がひなたを安心させる。
すうっと眠りに入っていくひなた。不死川さんが近くで見守ってくれているのを感じる。
後の事は覚えていない。