第5章 流星群が誘う旅
飴の露店で小皿に飴を選んでいるひなた達の元へと戻った。人は多いけれど、流石は産屋敷の人は雰囲気が違うのか、すぐに見つかる。
「あっ、煉獄さんどこに行ってたの?はぐれちゃったかと思った」
ひなたが笑いかける。
「すまない。知り合いに会ったものだから」
「沢山いるものね。鬼殺隊の人達」
「ああ。素晴らしいお店があるからな」
居並ぶ露店を眺めているのは参拝客だけではなく、沢山の隊士や隠もいる。人が多くてうっかりしているとはぐれそうになる。
皆で飴を買った後は、輝利哉君達はあまねさんを探しに戻って行った。
杏寿郎とひなたは並んで歩いた。
「煉獄さん、ありがとう。これ、すごく気に入ったの」
ひなたは髪に付けたピンを杏寿郎に見せた。結い上げた髪に透明なピンを留めている。ひなたの美しい髪によく似合い、ガラスも髪も艶々と輝いていた。
「よく似合っているな。おてんば娘も、おしとやかなお嬢様に見えるな」
「ほんと?良かった」
似合うと言われると、なんだか嬉しい気持ちになる。
本堂の方へ歩きながら、氷で冷やされたラムネを売るお店の前を通った。
「喉が渇いたね。ラムネ買おうよ」
ひなたはお店の人に頼んで2本買うと、杏寿郎の元に戻る。
冷たい氷水の中から出てきたばかりのラムネは、キンッキンに冷えていた。
「はい!煉獄さん」
「ありがとう! 」
ひなたの手から冷たいラムネ瓶を受け取った。夏の始まりの爽やかな味。歩きながら飲むと炭酸が強く美味しかった。
「うまい! 」
杏寿郎は大きな声でうまいと言った。
ひなたはラムネを吹き出してしまいそうになる。
「あははは!煉獄さん何それ! 」
ひなたはこれまで、ラムネを飲んでこんなに元気よく感想を述べる人を見た事がなかったので、立ち止まり笑ってしまう。
「この陽気の中だと美味さが倍増するぞ。君は美味くないのか? 」
「いや、美味しいけど…プッ」
変な人!何だろう。杏寿郎に笑いが出る。
「煉獄さんって何歳なの? 」