第5章 流星群が誘う旅
もしも、現代にすぐに帰れなかった場合、こちらの時代でも何かお役に立つ事ができれば…そんな思いもあった。
耀哉はひなたの頭を撫でる。
「無理をしてはいけないよ。私達と共に戦うという意思を持ってくれるのは嬉しいけれど、ひなたはこの時代の人ではないのだからね」
「はい」
耀哉の声は優しい。ひなたの胸に染み込んでいくようだ。耀哉はやはり、輝利哉の父だなと思った。優しい話し方やひなたを見つめる瞳が愛情深いところが同じなのだ。
…安心する。耀哉達の力になりたい。
「ひなた、では向こうに行こうか。少し休憩しよう」
ひなたも縁側から上がり、耀哉も立ち上がる。
「…あっ、大丈夫ですか⁉︎ 」
立ち上がった時に足元がふらついた耀哉の身体を支えた。耀哉はふっと微笑むと、支えているひなたに大丈夫だと頷いた。
「ああ…ごめんね。時々、体に力が入らなくて。ありがとう、もう大丈夫だよ」
耀哉はまた姿勢良く立った。
初めて会った日から思っていたけど、耀哉は病弱な感じがした。あまり日に当たらないのか、色も白いし目の辺りが少し見えにくいのかなと、思った。
上品で美しいので、そっちに目が行き、普段は病弱な事を人に悟らせない人だ。
耀哉を支える程近くに寄ると、やはり無理をしているのだと気付かされる。
「心配しないで。さぁ行こう」
耀哉はゆっくりと歩き出し、広い広い座敷を一緒に歩いた。
「ひなた、私の子供達をどう思う? 」
「柱や隠の皆さん、の事ですね」
耀哉は微笑んでひなたと手を繋ぐ。少し冷んやりした綺麗な手。
「そう。ひなたもここの人らしくなってきたね」
「皆さん、凄く迫力があって、最初は威圧感が凄かったけど…。一人一人が輝いてますね。驚いちゃう」
「そうだね。鬼殺隊一人一人が本当に大切な存在だよ。柱は特にね。ひなたの友達の杏寿郎も、鬼殺隊の運命を変えるような人物だ。…そして、ひなた。君もきっと…」
耀哉はひなたの手を握る。耀哉の想いが手から伝わってくるようだ。
理解はできないけれど、熱い想いが流れ込む。