第5章 流星群が誘う旅
「継子、かぁ」
鬼殺隊の事を知ったのは最近の事だ。まだ全ては分からないけど、煉獄さんや後藤さん兄妹が所属しているのだ。入りたい。
誰もいなくなったお庭に立ってたひなたが、部屋に戻ろうと振り向くと、縁側に耀哉が立っていた。
「あっ、耀哉さん」
「杏寿郎と話をしていたね」
耀哉は微笑みを浮かべて言った。
「はい。煉獄さんに、継子にならないかって言われたんです」
縁側に立っている耀哉を見上げると、耀哉は優しい声で囁く。
「ひなた、おいで」
ひなたが耀哉のすぐ側に行くと、耀哉はひなたに縁側に座るよう促す。自分は正座をした。
「ひなたは継子の意味を知っているのかな? 」
「知らなかったです。煉獄さんに聞きました」
「ひなたは杏寿郎の継子になりたいと思ったのかな? 」
耀哉に見つめられる。
「分かりません。でも、煉獄さんや後藤さんや耀哉さんと同じ仕事ができるなら、やってみたいと思ったんです」
耀哉はひなたの頭に手を乗せた。
「杏寿郎が何故、ひなたを継子にしようと思ったのかは、杏寿郎にしかわからないけれど、ひなたの中に素質を見ていたのかもしれないね。私達の家系から継子が出る事は喜ばしい事だよ。杏寿郎に感謝したい。
でもね、ひなた。一人の人間を育てる事は並大抵な事ではないんだよ。杏寿郎は任務をこなしながら、ひなたを育て守る事をしなければならないのだから」
「…はい」
「そして、ひなたも鬼殺に命を捧げる覚悟がなければならないよ。産屋敷の人間なら、誰よりその姿を示して行かなければならない。よく考えてから答えを出すようにしないとね」
耀哉がひなたの髪を撫でる。優しい手と声が心地良い。しかし、耀哉の言っている内容はとても厳しいとも感じる。
「私、考えてみます。ここにいる間に、何かできるようになりたいんです」