第5章 流星群が誘う旅
「鬼殺隊祭があるって聞きました」
お風呂あがりに、鏡台の前に座って髪を乾かしながら話してみる。
「ええ。鬼殺隊祭はひなたは初めてだったわね」
あまねさんがひなたの髪をタオルで拭ってくれている。
産屋敷家のお風呂は広くて、二人でも余裕で入れるので、あまねさんと一緒に入った。実は最近毎日一緒に入っている。
「鬼殺隊祭は産屋敷家にとっても大切なの。鬼殺の為に亡くなった人、鬼に命を奪われてしまった全ての人や生命を弔うのよ。そして、今生きている隊士や隠を労う日でもあるのです。鬼殺隊祭では楽しい事も許されているのよ」
あまねはひなたの長い髪を櫛で綺麗にといてくれる。
「綺麗な髪の毛ね。艶があって。ずっと長くしているの? 」
ひなたの背中の真ん中まである髪に触れて、あまねは尋ねた。
「はい。子供の時からずっとこの髪型なんです。長いと色々な形にできるから」
ひなたは鏡に映ったあまねの髪を見る。
「あまねさんは?ずっと長いの? 」
あまねは少し頬を染めて頷いた。
「ええ。私も小さな頃から長くしているの。最近は、短いスタイルにする人もいらっしゃるけれど、お館様…耀哉様は私の髪の色がお好きで、長くしていて欲しいと言われるの…」
少し恥ずかしそうに目を伏せて言った。
「素敵!あまねさん、綺麗な髪だもの。耀哉さんとあまねさんって、本当にいつも仲良しでラブラブですね! 」
「…ラブ? 」
あまねさんは聞き返した。
「ラブラブは、熱々だね。って意味です。そうでしょ? 」
あまねさんは真っ赤になった。
「ひなたからはそう見えるのかしら…私達夫婦は、確かにいつも幸せです」
「いつもお二人は一緒ですものね!羨ましいな」
「ひなたにはそういう殿方はいないの? 」
あまねの美しい目で見つめられ、ひなたは照れた。
「私は、そんな人はまだいないの。だけど、この時代の人って素敵です」
「ふふ…ひなたに似合う方がいらっしゃるわ。楽しみね」
「へへ…」
あまねの微笑みに頷いた。なんだか照れちゃう。