第5章 流星群が誘う旅
「ひなたちゃん、来週の火曜日に鬼殺隊祭があるの」
「鬼殺隊祭って何? 」
二人で庭を歩きながら話す。水路のある石の橋の所で、さらさら流れている水音に癒される。二人は立ち止まった。
「鬼殺隊で亡くなった人を弔うお寺があるの。そのお寺でね、供養と鬼殺隊の皆の安全を祈願するお祭りがあるの。大きなお寺なのよ」
ひなたは鬼殺隊祭の事を初めて聞いた。
「へえ!慰霊と、祈願のお祭りなんだね! 」
「うん!その日は鬼殺の隊士も沢山参加して、亡くなった方達に祈りを捧げたり、露店も出るから人が集まるわ。お寺で過ごす事で、法要の意味があるんだよ」
くいなちゃんは鬼殺隊祭が楽しみなようで、ひなたと繋いだ手を揺らしている。
「そっかあ!鬼殺隊にとって大切な日なんだね」
「だから…」
くいなちゃんは、ひなたを見上げて懇願するような瞳になった。
「ひなたちゃんも、鬼殺隊祭に出て!それまでは帰らないと、くいなと約束して欲しいの。お母様も、何もおっしゃらないけれど、心の中ではひなたちゃんに帰らないで欲しいと思っているの…」
ひなたはくいなと目線を合わせる。
「うん。約束するね。もし、帰る方法が分かったとしても、鬼殺隊祭まではここにいるよ、くいなちゃん」
「わぁ…!ほんとね、輝利哉もかなたも、皆が喜ぶわ! 」
くいなちゃんは兄妹の中でも、元気一杯な子だ。お上品な五つ子ちゃんの中では一番活発かもしれない。とは言っても、あくまでも産屋敷家のお上品な一家の中でだが…。