第5章 流星群が誘う旅
ひなたは通りを急いで渡る。そんなに激しい人通りではないけれど、馬車や車は通る。左右を見て急いで渡った。金髪青年は歩くのが早くて、行ってしまいそうだったから焦る。
「おっ、お兄さーん!! 」
名前を知らなかったから咄嗟に呼びかけた。叫んだ後で思い出した。この人は煉獄さんだった。
ひなたの声に、通りにいた人、男の人は全員振り向いた。ひなたの姿を見ると鼻の下が伸びる。ひなたはここでも目立っている。
杏寿郎も気がついてひなたを見た。杏寿郎の顔に笑みが浮かんだ。覚えていてくれたんだ!ひなたは嬉しくなった。
煉獄さんは立ち止まって、ひなたは急いで駆け寄る。
「やあ!今から君に会いに行こうとしていたんだ」
「ほんと⁉︎ 」
煉獄さんを見上げた。だからこの通りを歩いていたんだ!
「君は昨日、俺の屋敷を訪ねてくれたろう。弟から聞いて、多分君の事だろうと思った。お館様の屋敷に行ったら、今日はこっちにいると言われたんだ。だからここに来た」
杏寿郎も良いタイミングで会えた事に、驚きと嬉しさを感じた。
「わざわざ来てくれたの?ありがとう。煉獄さんに用があったの」
歩き出しながら話す。煉獄さんが来てくれた事が嬉しかった。
「用って? 」
「不死川さんが、煉獄さんの怪我を心配してたの。自分は行けないから、私頼まれて煉獄さんの家にお薬を持って行ったんだ」
煉獄さんは驚いた様子だ。
「不死川が、俺に⁉︎ 」
「うん。強く殴ったからって」
「そうか!やはり不死川は気持ちの良い男だな。彼と話しをしたのは初めてだったが、裏表のない人物だという印象を受けた」
煉獄さんは嬉しそうに言った。