第5章 流星群が誘う旅
おじいちゃんの家の白梅は樹齢を重ねて高さが3メートルを超える木になっている。ここはどうだろう。
ワクワクしながら白梅のある池にたどり着いた。
白梅の木は若く瑞々しかった。やはり2メートル以上あり、ひなたの背よりもずっと高かった。
「きれい…やっぱり若いなあ!元気な木だね!こんにちは!! 」
お目当ての木に会えた嬉しさで、弾んだ気持ちになり木に挨拶をした。
「…こんにちは…」
木が話した⁉︎と、思ってビクッとした。木の影から着物を着た可愛い女の子が現れた。
「きゃっ!! 」
あまりにびっくりして、ひなたは後ろに倒れた。可愛らしい顔に艶々の黒髪。お人形が出て来たかと思った。
女の子は手で目の辺りを拭った。
「泣いてたことは、誰にも言わないでください…」
ひなたを見ないで下を向き涙を隠す。
「どう、したの? 」
こんなに涙を浮かべて…。ひなたは胸がきゅうんと締め付けられる思いがした。小さな子供の涙は、いつだって切ない。
「いいんです。もう、大丈夫だから…」
ひなたの側を通り過ぎて行こうとする腕を掴んだ。
「待って。お姉ちゃんに泣いてる訳を話して。何があったの? 」
ひなたが女の子の顔を覗き込むと、目が合い、女の子はひなたにかじりついて泣き出した。
「泣いちゃ駄目なんだ…分かってるけど、頑張らないといけないって。でも、お父様とお母様に、会いたくてたまらない…」
まだとっても小さな体を震わせ泣く。ひなたは小さな背中をさすった。