第5章 流星群が誘う旅
「ひなた、美味しいかい?沢山食べて元気をつけてね」
耀哉はとても優しい瞳をひなたに向ける。食卓についている皆が優しく微笑んでひなたを見ている。
「ひなた、沢山おあがりなさいね」
あまねさんはひなたがご飯を食べる可愛いらしい顔を見つめていた。
ご飯が終わってからお風呂に入って、子供達は寝室へと行った。二人共、自分が寝ている間に、ひなたが未来に戻ってしまうのではと、心配している。
「ひなたちゃん。お爺様が心配なのでしょう? 」
「明日も、ひなたちゃんがいてくれたらいいのになぁ…」
ひなたは可愛い二人の頭を撫でた。
「実はね、私も帰り方が分からないの。だから、急に消えてしまうかもしれないけど、明日も多分いるよ。だから二人共、ちゃんと寝るんだよ」
ひなただって、この時代の居心地の良さに癒されているのだ。おじいちゃんの事が心配だけど、本当はもう少し皆といたい。
寝る前に耀哉に挨拶に行くと、書斎で机に向かっていた耀哉は、ひなたを見て自分の近くに来るように座布団を勧めた。
「ひなた。君の暮らす時代に鬼はいないのかな」
すぐ近くに耀哉の上品な微笑みがある。やはり親子だからか、その佇まいや話し方は輝利哉に良く似ていて、とっても素敵だった。
ひなたは耀哉の顔を見ながら話す。
「鬼はいません。怖い出来事は起きていますけど…鬼はいないわ」
耀哉は頷いた。
「そう。それを聞いて安心したよ。鬼に殺される人がいないという事だね」
「はい。それはありません。この時代にはいるんですか? 」
耀哉は悲しげに頷いた。