第5章 流星群が誘う旅
「それで不死川さんが殴っていたのね。よく分かった」
なるほど。
「アイツまじで強かったな。風さんの攻撃全部受け流した。やっぱ炎柱の息子も炎柱かよって驚いたわ」
「うん」
「んで、その煉獄様がどうしたんすか」
「不死川さんに頼まれたの。金髪青年の腕がきっと痛むだろうから、軟膏を届けてくれって。今から行きたいの」
「へー、そういう事ですか。だからその軟膏をね。風さんが、意外すぎる」
後藤さんは驚いていた。あの見た目だから、不死川さん皆から怖がられているんだろう。
隠である後藤さんは、煉獄さんの家を知っていた。車だとそんなに時間もかからないからという事で煉獄さんのお宅へ連れて行ってくれた。
家の近くには竹林もあるお屋敷街で車を停めた。立派な建物は平屋で敷地面積も広い。後藤さんは先に玄関に進んで呼び鈴を鳴らした。
「今開けます」
中から声がして、引き戸がガラガラと開いた。
「あの、突然お邪魔して申し訳ありません!産屋敷様のお嬢様が煉獄様にお伝えしたい事がございます。ご在宅でしょうか」
家の人と思われる少年は、後藤さんを見上げて話を聞いていた。金髪青年と同じような髪の色をしていて、瞳の感じもよく似ていた。きっとあの人の弟さんなのだろう。
「兄は今、任務に出ております。せっかく来ていただいたのに、申し訳ないです…」
弟さんは、とても申し訳なさそうに言った。感じの良い、素直な子という印象を受ける。同時におとなしそうにも見えた。
そう言えば、あの青年はあの時、これから任務があると言っていた。だから留守だったんだ…と、任務がよく分かっていなかったひなたは今気がついた。
「そうでしたか。大変失礼致しました。改めてご在宅の時に伺わせていただきます」
後藤さんは丁寧に挨拶をして、弟さんは門の外までひなた達を見送ってくれた。
金髪青年には会えなかった。元の世界に戻るまでに、あの人に会えるか心配ではある。