第5章 流星群が誘う旅
耀哉は快く白梅の枝を分けてくれると言った。
ひなたはすぐにでも持って帰りたかった。輝利哉に見せれば、再び元気になってくれるかもしれないと思ったのだ。
ひなきちゃんとにちかちゃんに白梅の場所まで連れて来てもらって、白梅を眺めた。木は、現代で見ていた時よりも100年も若いので生気に満ち溢れていた。
みずみずしい木の幹や、伸ばした枝の先まで水分が行き渡っているようで若く立派だった。
木を見上げたひなたは呟く。
「やっぱり、凄く若々しいなあ!木が元気だ」
ひなたと手を繋いでいたひなきちゃんとにちかちゃんも、一緒に見上げている。
「ひなたちゃんのお祖父様の家にあるのは、もう一つの方の桜でしょう」
「輝利哉とかなた達がさっき、そちらの屋敷に行きました」
輝利哉、と聞くとひなたはドキドキした。ひなたにとっては祖父だが、ひなきちゃん達にとっては弟なんだ。
と、言うことは、この時代に生きている輝利哉は、この女の子と同じような子供だということだ。可愛い少年なのだろうか。帰る前に輝利哉に会っておこうと思った。
「輝利哉君はこの家に帰って来るの? 」
二人は頷き、にちかちゃんが答える。
「はい。家は何軒がございますので、住み分ける事もございますし、一緒にいる時もございます。お父様がお決めになります。今日はあちらの家で用事があり、輝利哉とくいな、かなたはそちらにおります」
「ふぅん」
ひなたはポケットに入れていた紙幣を取り出した。不死川さんから預かった物だ。