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【SLAM DUNK】さよならロストジェネレーション。

第1章 #1:おもしろいチーム




残り10分で7点差。

「このままくいついていかないと……これ以上離されると残り時間からいってちょっとキツイですね、先生」
「そうですね」

マネージャーとパパが話しているのを聞きながら私は桜木くんに目を向けた。
彼の面持ちは緊張の色が見える。
初試合なんだ、緊張して当たり前だ。

「一回大きく息を吸ってご覧」
「息……?」
「はいいっぱい空気を吸ってー」

両手を広げて大きく息を吸えば、彼も戸惑いながらも私の真似をした。

「そのままゆっくり大きく息を吐いてー」
「ふーーーっ」
「そうそう。少しは気が楽になったんじゃない?」
「おおっ!!」
「また心臓がドキドキしたら同じことしてご覧。息がしやすくなるよ」

彼の広い背中を思い切り叩いた。
これは私からの応援。
バスケを始めたばかりの桜木くんが試合にでても何もできないかもしれないけど、それでもパパは桜木君をだした。
ということは何かを期待しているってことに違いない。

桜木くんの出番は思いもよらない展開で幕を開けた。
魚住くんの肘が赤木くんのこめかみに当たってしまい、赤木くんは怪我を負ってしまったのだ。

「体はあたたまってるな?」
「お……おうよ!!」

医務室に行く前に赤木くんは桜木君に声をかけた。

「代わりはおまえだ」

初心者に自分の代わりを託すだなんて。
桜木くんだけじゃない、チームメイトたちにも緊張と不安が走る。
でも、誰かがやるしかない。
その誰かを主将である赤木くんは桜木くんを選んだのだ。
期待、されているんだね。


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