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【SLAM DUNK】さよならロストジェネレーション。

第1章 #1:おもしろいチーム




「そうだけど、私のこと知ってるの?」
「し、知ってます!!ファンです!」
「うわ、急に勢いすごいな」

飛び掛からんばかりに私に詰め寄る女の子は晴子ちゃんと言うらしかった。
晴子ちゃんは目をきらっきらっに輝かせて私を見ている。

「あの、私安西選手の試合何度か見たことがあって」
「そうなの?ありがとう。……晴子ちゃんはさ、バスケ経験者?」
「はい、中学生の時に」
「そうなんだ」
「まさか安西選手に会えるとは思っていませんでした……!!」
「あはは、でいいよ。もう選手じゃないし」

晴子ちゃんはハッとしたような顔をして「すみません……」と頭を下げた。
素直でかわいい子だな。

「晴子、この人誰?」

晴子ちゃんに頼まれて彼女の持っていたハンカチにサインを書いていると、友人の一人であろう子が晴子ちゃんを肘でつついた。

「この人は安西さん。全日本に選ばれたすごい選手なのよ!!」
「元ね、元選手」
「そーなの?」
「そうよう!誰もが憧れたスーパースターなのよ!!」
「言い過ぎ言い過ぎ」
「そんなことないです!みんな本当に憧れててポイントガードの取り合いにもなったんですよ!!」
「わかったから落ち着きなよ。友達が引いてるよ」

相当バスケがすきなんだな。
熱意がすごい。
でも、今はバスケはしていないのか。
なんでやめたんだろう、そんなに好きなら続ければよかったのに。
……理由は人それぞれか。
私が変に気にして何かを言う必要ないし、そんな資格もないし。

「私のことより試合を見たら?もうすぐ後半戦が始まるよ」

選手たちがコートに戻ってきた。
ここからどんなドラマが生まれるんだろう。

言っておくけどパパ。
これくらいじゃ私はアシスタントコーチなんて引き受けないよ。
この程度の試合、今ままで散々見て来たし経験もしてきた。
もっと私を楽しませてよ。
そういう約束でしょ。

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