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【SLAM DUNK】さよならロストジェネレーション。

第1章 #1:おもしろいチーム




こうしてミーティングも終わり、各々家へと戻っていく。
私はパパに買い物してから帰ることを伝え、湘北を後にしようとすると、目の前に流川くんが立ちふさがった。

「1on1しろ」
「………え、なんて?」

突然のお誘いに思考回路が一瞬止まりかけた。
この子は一体何を言っているんだ。
試合をしたばかりなんだからゆっくり休めばいいのに。

「俺と、1on1しろって言ったんだ」
「……今から?」
「今じゃなかったらいつやるんだ、どあほう」
「どあほうなのは君だろう。見てこれ、私の今の恰好。スキニーというとても動きずらい恰好なうえにスポーツするには適さないこのクロックス」

これでバスケしろって言われてもできないよ。
私の格好に漸く気が付いたのか流川くんが「む……」と唇を尖らせてどこか不満そうだ。
そんなに私と1on1がしたいのか、それともまだ動き足りないのか、よくわからないけど目の前のバスケ少年は私をじっと見つめている。

「そんなに見つめても駄目だよ、できないもん」
「………」
「とりあえず、明日の朝だったらいいよ」
「明日……」
「ストリートコートあるじゃん、学校の近くに。そこ集合ね。朝練が何時に始まるか分かんないけど、とりあえず6時30分でいい?」
「わかった」
「よし、じゃあ今日はもう帰ること。試合した後だからゆっくり休むんだよ」

そう言って踵を返し、私は買い物をしに街に繰り出した。
去り際、流川くんが何か言いたそうにしていたけど、気付かないふりをしてしまったのは、ちょっと申し訳なくなった。


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