【SLAM DUNK】さよならロストジェネレーション。
第1章 #1:おもしろいチーム
「ずっとお話したいと思っていたんですけど、試合中だったから話しかけられなくて……」
「もしかして邪魔だった?」
「邪魔だなんてそんな……!!」
慌てたように首を振る彼女は軽く息を吐いて、私の前に手を差し伸べた。
「彩子です。実はさんのファンです。握手、いいですか?」
「私のファンでいてくれてありがとう」
差し出された手を優しく握った。
彩子ちゃんは嬉しそうに笑って、その姿はマネージャーをやっていた時の凛々しい雰囲気とは違い、年相応の女の子って感じの反応で可愛いと思った。
湘北高校に着いて軽いミーティングをし今日は解散らしい。
その流れで、パパが私の事を再び紹介してくれた。
「明日からアシスタントコーチを務めてくれる安西さんです。主に私が不在の時に代役として来ていただくことになりますが、みなさんの技術面なども指導していただきますので、わからないことがあれば聞いてください」
「ご紹介にあがりました、安西です。アシスタントコーチを務めます。私自身至らない点があると思いますが、よろしくお願いします。一応高校までバスケをやっていて全日本ジュニアにも選ばれました。なので、いろいろみなさんの役には立てるんじゃないかなって思います」
もう一度、「よろしくお願いします」と頭をさげれば彼等もまた「よろしくお願いします」と頭を下げた。
いろいろ聞きたいことがたくさんあるのだろう。
うずうずしている彼らに「質問とかあると思うけど、それはね、また今度ね」と宥めた。