【SLAM DUNK】さよならロストジェネレーション。
第1章 #1:おもしろいチーム
試合はどんどん進んでいき、そして87‐86というスコアを残して陵南との試合は幕を閉じた。
県ベスト4相手によく健闘したと思う。
桜木くんの瞬発力とスピード、そしてリバウンドには正直驚いた。
まだバスケをはじめて1か月足らずとは思えないほど。
そして赤木君くんのCとしての圧倒的な存在感。
流川くんのインサイドでもアウトサイドからでも点を取れる力。
粗削りもいいところだけど爆発的な力を持っている湘北チームにずっと私は目が離せないでいた。
結果は負けてしまったけど、いい試合だった。
もっと彼らの活躍する瞬間を見てみたい。
ああ、くそ。
パパの策略にハマってしまったじゃないか。
アシスタントコーチなんて面倒なもの本当はやりたくないから断るつもりでいたのに。
蓋を開けたらこれだよ。
「ありがとうございました、田岡先生」
制服に着替えた赤木くんたちは、体育館を後にし田岡監督や陵南の選手たちと挨拶を交わしていた。
私はそれを横目に家に帰ったらパパにアシスタントコーチを引き受けることを伝えなきゃなとか、あれ大学と両立するとしたら大変じゃないかとか、まぁなんとかなるかとか、そんなことを考えていた。