第4章 恐怖の色
「申し訳ないがケフカを見ていてくれ、ティナを呼んでくる!!
少々心苦しいが手段を選んでられない……!」
荒々しく閉まる扉を見送る。一体、何でそこまでして……?帝国の数少ない魔導師だから?なんとも言えないモヤモヤが心に広がっていく。
「ケフカ様……」
僅かに色を取り戻した気配を見やり、緩く髪を撫でる。早く目覚めないだろうか……、何かを問いたくても本人がこれではどうしようもない。ただ腹の底を嫌な気持ちだけが募る。そう間を空けずセリス様は戻ってきた。
ティナとセリス様の二人がかりで魔力を当て続け、昼頃になるとようやく魔力が回復してきた。
「だ、だいぶ魔力が戻って来ました!」
「なに……?確かに先ほどより反応があるが……」
「024はね、まりょくが みえるの!」
「魔力が……?」
訝しげな反応をされたがケフカ様が唸って寝返りを打つとため息を吐いた、どうやら納得してもらえたらしい。簡単な昼食をとると魔力を使って疲れたのかティナはベッドサイドに俯き眠ってしまった。
「……あの、セリス様」
「ん、どうかしたか?」