第4章 恐怖の色
「け、ケフカ様………っ!?ケフカ様!!?」
揺らしてみるが昨日のように目を覚ます事はない、死んだようにグッタリとしている。咄嗟に胸元に耳を当て鼓動があることに安堵する。魔力があるのだから生きてて当然なのだけど、今の私はパニックでどうしたら良いか分からなくなっていた。
「………!024、何かあったのか!?」
悲鳴を聞きつけたのか扉が開き、セリス様が現れた。しどろもどろに事情を話すと瞬く間に険しい顔になる。
「全くコイツ、いつもそうやって勝手ばかりを………ッ!!
……024、離れていなさい。なんとかなるか私が処置してみます……!」
セリス様に手をかざされ魔力の輝きが一点に集中していく。これで……治るのだろうか?しかしいつもあれだけケフカ様を嫌うのに、今はまるで親しい人へ尽くすように必死に救おうとしている……、なぜ。
成す術なく棒立ちで見守っていたが暫く経ってもケフカ様の気配は薄まったままだった。セリス様にもやはり見えていないらしく何がいけないのかと焦りの色が見え始めた。
「これでもダメか……!この男は何度死ねば気が済むんだ!!」
セリス様はそう吐き捨てると勢いよく立ち上がる。