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魔導人形

第3章 訓練


ティナは不満そうだがまるで聞こえなかったように視界を奪う魔法をかけられた。うっすらと光を感じていた視界は真っ暗になり、頭を動かしても変わらない。ふと手のひらがズシリと重くなる。

「何ですかこれ……、剣……?」

「さァさ、立ちなさい!休憩おわり!今度は気配だけで僕ちんに攻撃を当てるんだ、気配に惑わされないようにするんですよぉ」

矛盾している。気配で探さなければならないのに、気配に惑わされる?その疑問もすぐに理解する事になる。辺りに急に気配の数が増えたのだ。

「ぎゃっ!」

「あーもう!どこー!へいたいさん、ごめんなさーい!」

視界が奪われている為に何が起こったのか見た訳ではないが……“兵隊さん”がやられたのだろう。つまり兵士が四肢の自由を奪われてもがいて配置されているとか、そんな所だろうか。しかし私からすればこんな簡単な訓練はなかった。何せ魔力の見える私にはケフカ様が後ろで気配を沈めているのも分かる。思わずおかしさに笑ってしまった。

「……そこだ!」

「…っ、お前…!?」

「ティナが左にいるのも分かりますよ?ケフカ様」

「これはこれは……、とんだ才を発掘してしまいました」
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