第3章 訓練
数時間後には私は闘技場のようなドームの真ん中の辺りに立たされていた。少し離れた先にティナが居る。
「さッ!訓練の始まり始まり!」
「ケフカ……、024は戦えるの……?」
ティナは不安そうに瞳を揺らした。ケフカ様はその言葉に待ってました!……と、ばかりにパチンと手を叩く。
「ホッホッホ……相手は024であって!024じゃありませんよぉ!さ…、
構えろ。」
ケフカ様がおもむろに腕を持ち上げるのが見えた、まるで指揮者かなにかのように。背筋を悪寒が駆け上がり見えない芯を通されたように意志に反して腕が重力に逆らう。
「あ~ッそ!び~ッま!しょッ!うひゃひゃっ!」
「!!?」
まるで操り人形になったような感覚、ティナに向けて振り下ろされた私の腕からファイアが放たれる。ティナは素早くそれを避け驚いた顔で私を見た、体勢を直す暇を与えないまま第二の手が放たれる。
逃げ場を奪うように稲妻が地面を舐め、伏せるティナの周りを囲む。鋭い輝きが弾けるとティナの姿が粉塵にかき消された。