• テキストサイズ

魔導人形

第7章 魔性


「何をするか分からん。セリスも、ティナにもだ……。
……魔導士を作り出す研究の発案者が誰か、忘れるんじゃない」

遅れて意図を理解しゾッとした。そうか、ケフカ様がセリス様の代わりに魔導士になる実験を受けた、それを施した張本人は……。

「国の為、なんですよね……?」

「フン、本当にそう思うか?自らの力を得たい俺より質が悪い、アイツは魔導に興味があるんじゃない。幻獣に興味があっただけだ、人造幻獣を作りたかったのだ。だから皇帝に入れ知恵をした。
セリスやお前が何もされてないとすれば……ティナが居るからだとしか思えないな」




“ああ……、アレは帝国では陛下に劣らぬくらい魔法に詳しい研究者だよ。私は魔法というよりは魔法生物学者でね、ここでは珍しい幻獣を扱うと言うのでどうにかして設立時に潜り込んだ訳だ。ははは……、しかし人生そのものをかけている者にはやはり、知識では敵わないな”

“見つかっている幻獣には限りがあるし、幼いものはすぐ息を引き取る事も少なくない。ただの魔獣からでは魔力の観察は出来ても仕組みを学びとることは敵わなかった。幻獣は机上論を現実へ変える素晴らしい存在だ……が、研究は停滞してきているとも言える。”

そうだ……、あの時、確かにシドさんは魔法生物学者だと名乗った。珍しい幻獣、設立時、なぜ今まで気づかなかったのか。いや、皇帝がやった事だとばかり思っていた……。




“今はティナや024が一番研究所で働いてるよ”



/ 163ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp