第5章 本当の気持ち
side
「俺がこうしてたい、、だめ、??」
いつも私に対しては色んな意味で甘い対応をしてくれると思う
(でも、今回のは、書き方もトーンも、、ずるすぎる、、)
顔を赤くして、「うぅ、、」と何も言えなくなる私をみて、
「ふふっ、、かわいい」
と幸せそうに笑っている徹くん
ヒュルルルルル、、ドォぉおおおおおん!!
「「あ!!」」
大きな音が聞こえ、2人同時に見上げると、さらには大きな花火が上がっている
「きれー、、」
そのあと2人で話すこともせず、暑いはずなのに、なぜか心地よいお互いの温もりを、ただ感じながら花火が上がっていくのを見た
・・・
「はー、綺麗だった〜」
「ね、ほんとに綺麗だった」
2人で人混みの中を手を繋いぎながら、ゆっくり帰り道を歩く
(やっぱり、、
私、徹くんのこと、、好きだなぁ、、)
ちら、と横を見ると、綺麗な横顔が道のライトに照らされて、さらにカッコよく見える
(、、伝えるなら、、この帰り道、だよね、?)
なぜか緊張して、キュ、と唇を噛み締めた
「ちゃん?どうかした、??」
「え、?」
いきなりそんなこと言う徹くんを見上げると、心配そうにこちらを見ている
「ちゃん、手に力入って、横見たら下向いてたから、、
辛くなっちゃった、??」
首を傾げ、手をぎゅ、と握る徹くん
「ううん!なんもないよ、!!」
本当に辛くなんて1ミリもないから、全力で否定した
「ほんと、、?」
「ほんとに!」
しばらく私のことをじーっと見つめる徹くんだったが、本当だとわかったらしく
「よかった〜」
と笑った
しばらく歩くと、人ごみを抜けて、いつも私たちが学校から帰るときの道まで来た
(多分、、そろそろ徹くんが、あの言葉を言ってくれる、、)
「ねぇねぇちゃん、今日も、しよ?」
(きた、!)
いつも通り、繋いでない方の手を広げて首を傾げている
「うん、、その前に、、伝えなきゃいけないことがあって、、」
(ちゃんと、、伝えるんだ、、)
ぎゅ、と繋がれた手に力を入れる