第4章 お試し期間
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「キヲツケマス、、」
どんな感情であればいいのかわからず、棒読みで彼にそういうと、
「ははっ、!ちゃん変なの〜!」
って言って、明るく私の手を引っ張る
そのあと、スポーツショップに行って、それぞれの買い物を一緒に楽しんだ
・・・
その帰り道
「今日も楽しかった〜っ」
「私も新しいジャージ買えたし、選んでくれてありがとう〜」
「いいえ、お気に入りのものが見つかって俺も嬉しいっ」
「いつのまにか暗くなってるね〜」
「そうだね、ちゃんといると一瞬で時間が過ぎちゃう」
またすぐに会えるというのに、別れ際はいつもなんだか切なくなる
「ねぇねぇちゃん、今日も、しよ?」
横を見ると、いつものように手を繋いでない方の手を広げて、優しい顔で私を見る徹くん
私もいつも通り周りを見るが、誰もいない
(意外と、いつも周りちゃんと見てるのかな、、?)
そんなことを思いながら、いつものように徹くんの胸におさまる
(徹くんは、さっき女の子たちに私のことをちゃんと言ってくれたり、私のことをよく考えてくれたりしてるのに、
私はちゃんと向き合わないなんて、、違うよね、?
ちゃんと伝えなきゃ、。)
そう思って、抱き合ってる時間に話を切り出したのは珍しくわたし
「ねぇねぇ徹くん」
「なぁに、ちゃん」
「あのね、、本当は、さっき、女の子たちと一緒にいるのを見ちゃったとき、ちょっといやだなーって思ったの、、」
「え、」
私の言葉を聞いて、徹くんが焦った様子で私から離れようとした
私は、抱きついている腕の力を少し強めて
「聞いて、?」
と言うと、「、、わかった、」と再び、彼は私を抱きしめる
「でもね、、みんなの前で私のこと、ちゃんと伝えてくれたり、、やきもち焼いてくれたりして、、なんか、嬉しかった、、」
私の言葉を聞いて、次は腕の力を強める徹くん
「まだ、私の気持ちは、、はっきりとはわからない、
でも、、私は、たくさんの時間、徹くんと過ごして、多分、惹かれてると思う、。」
私は恥ずかしくなって、ぎゅー、と抱きつく力を強めて、顔を埋め「おわり、、」と呟いた