第4章 お試し期間
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「、、と、おる、、くん」
恥ずかしすぎて、目を見ては言えなかった
でも、及川は嬉しそうに「ふふっ」と笑っている
(そんなに幸せそうにしてくれるんだったら、
下の名前で呼んであげてもいいかな、、?)
なんだか私も嬉しくなってきて、
「徹くん」
と呼ぶと
少し驚いた顔の徹くんがこちらを向いて、幸せそうに笑った
「ちゃん、俺すっごく嬉しい」
「うん、顔がうるさいくらい幸せって言ってる」
「え!?まじ、!?
ちゃんって超能力使えたの、!?」
「やっぱりバ川だ、バカわ」
「ねぇ!?岩ちゃんみたいないじりしないよ、!?」
「うそうそ〜
夏休み、いつ会おっか〜、オフの日とりあえず言い合ってみる??」
「そうだね、さすがちゃん」
そのあと2人でカレンダーを照らし合わせながら、日程調整をした
・・・
「、、思ったより、、」
「会えそうだね??」
部活が終わって帰るだけの日も合わせると、週に1回は必ず会えそうな感じで、もっと徹くんのことが知れると思うと、ワクワクしている自分がいる
「じゃあ、とりあえず次は明後日だね?」
「うん、また今日みたいに先に終わった方が、向かうってことで」
予定の最終確認をして、携帯を閉じた
「おっけ〜、あー、ちゃんに会えるって思ったら明日明後日の部活頑張れそう〜」
「そんな大袈裟な〜」
「そんなことないよ〜?
本当に癒しが待ってるって思ったら頑張れるんだから」
そう言って、繋いだ手をぎゅ、と握る徹くん
「そっか、じゃあもっと癒せるようにがんばるよっ」
と言って、私も握り返した
「っ、、じゃあさ、ちゃん、一つお願いしてもいい?」
「ん?」
「これから、会ったときにタイミングがあれば、ハグ、してもいいかな、??」
ハグ、という予想外の提案に、恥ずかしさや色々な感情が混ざって、一瞬考える
(まあ、でも、、ハグくらいなら、、)
「うん、いいよ?」
「やった、!
じゃあ、、さっそく、」
繋がれた手が引かれ、ポスン、と及川に包まれ、
私も徹くんの背中に腕を回して幸せに包まれた