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アイドル系大王様に惚れられました。

第4章 お試し期間


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「あれ、及川じゃん」


そこに立っていたのは、及川で、携帯を触りながら壁にもたれていた


「あ、ちゃんおつかれさま」


私に気がつくと携帯をしまってこちらへと向かってくる


「部活は?」


「今日はね〜、ミーティングというか夏休みの話がメインだったんだ〜」


「あ、そうなんだ」



私はヨイショ、とビブスが入ったカゴを持ち直すと、それに気づいた及川が


「持つよ?」


と言って、カゴをさらっていった



「え、いいよ」


そのカゴを取り返そうと手を伸ばすと、カゴを持っていない方の手で私の手を掴む



「え、?」



「俺、なんかしちゃったかな、?」



「えぇ、??」



少し不安げに私を見つめる彼から目が離せない



「今日、いつもよりちゃんが冷たいような気がして、、


なにか、ちゃんにとって嫌がることしたなら、すぐに教えてほしい」



「い、いや、えと、、」



いつ部員が来るかわからないこと状況も相まって、ワタワタとしてしまう私



「俺、ちゃんに嫌われることが一番嫌だよ?


ちゃんには、笑っててほしい」



握った手を自分の口へと近づけ、私の手に柔らかい感触があたる


「ちょ、ちょっと、!!

誰か来たら、!」



「部員に見られたら困るの?」



スッ、と目を細めてこちらを見つめる及川から、耐えきれなくなって思わず目を逸らした



「そ、そういうわけじゃなくて、!ここ、!学校だし!

私まだ、部活終わってないから、!」



だんだんと尻すぼみになっていく声



「じゃあ、ちゃん、俺のことで悲しくなったり怒ったりしてない、?」


「し、してない、してない、!」



そういうと、パッと手が離れて、及川の表情をみると、これまたパッと明るくなっている




(あ、焦るぅ、、)




そのあと、なんだかんだ一緒に洗剤と柔軟剤を取りに行って、洗濯機を回して、私は部活へと戻った




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