第12章 一日奥方1 【家康】R18
「実は満更でも無かったりして。心変わりするんじゃないの?」
「しないよっ!!」
最悪だ。
素直に言えばいいのに。
名無しを信じてるけど、名無しがあまりに優しくて、可愛くて、魅力的過ぎるから心配だって。
‥‥‥‥でも言えない。
俺は腕組みしながらフイッと目をそらす。
「あんた、俺の妻だって自覚足りないんじゃない。いつでも誰にでも愛想振りまいて」
気不味くなってつい、根拠もなく名無しを責めてしまった。
傷つけたかな、嫌われても無理ないな。
「家康に嫌な思いさせて、ごめんなさい。私が好きなのは家康だけだよ。絶対、他の誰にも心を移したりしない」
‥‥あんた馬鹿だね。
こんな嫌な俺なのに、まっすぐに思いをぶつけてきてくれる。
愛らしい顔には強い意志が宿っている。
名無しありがとう、愛してる。
衝動的に名無しの腕を引き、褥に倒した。
強引に唇を奪い、舌で口の中をまさぐる。
顔を離すと、名無しは色っぽく潤んだ瞳でじっと俺の目を見上げていた。
その眼差しも、
その艶やかな髪も、
その柔らかな唇も、
その白く清らかな肌も、
すべて俺のもの。
名無しの夜着の襟元に手をかけてぐっと開く。
立ち上る名無しの甘い香りに吸い寄せられるように、首筋に唇を押し当てた。
ちゅっ‥‥
ちゅっ‥‥
「‥‥んっ‥‥」
「あんたが俺のものだって印、たくさん付けとく」
白い肌を強く吸い上げる。
「‥‥っうぅ‥‥」
小さく身動いだ名無しの肌にくっきりと赤い痕がついた。
「もっとつけて‥‥」
こんな俺を受け入れてくれる。
躍起になって赤い印をつけまくった。
あふれる感情のままに、名無しを激しく抱いた。
無理矢理に何度も果てさせた。
俺の欲望を、彼女はすべて受け止めてくれた。