第13章 光と影
「攻撃を開始する。いいな?」
とガトリンが言う。
『「了解。」』
「壁は鬼怒田さんが分厚く補強済み。壊しちゃダメなものはしまってある。地下だから音も気にしなくていい。上と違ってメテオラも解禁。思いっきりやっていいそうだ。」
太刀川はそう言いながら鞘からブレードを抜いてにっこりと笑う。
「了解」
「OK」
「(まともに当たれば手強そうな相手だが、敵を全て倒す必要は無い。)」
「(遠征艇さえ破壊出来れば......)」
『(それだけでいい。)』
すると、
「アンタらのお目当てはこのハンガーの中だ。」
「......!?」
「"遠征艇"をぶっ壊したきゃその前に俺たち3人をぶった斬らなきゃなんないな。」
「(なるほどな。こちらの目的だけではなくトリオンの情報まで…)」
ドグが反応するその瞬間、強烈なプレッシャーと殺気をラタは感じ取った。
「!隊長!」
何も無かった空間から1人の男が姿を現すとラタの声で咄嗟に反応したガトリンの左腕を切り落とす。
「.....!!」
「おっと悪い3人じゃなくて4人だった。」
「姿を消すトリガー......!」
『ステルス…』
「【ゆる、ステルスとは何だ?】」
『【え?何それ?ステルス??】』
「【今そう言っていたが、?】」
「おっと?ステルスって。これを知ってるみたいだなぁ?やっぱりアフトクラトルから来てるだけあるな。」
『…!!なんでわかったの?』
「長い付き合いだと、な。」
『??』
ネイバーと、ということか……?
「【ゆる。10分で片付けるぞ。】」
何かを察したガトリンが声をかける。
『【…了解。】』