第13章 光と影
「敵の人型トリオン兵強くない。多分一体だけならモールモットの方が強いよ。色的にはB級下位と似たような感じ。でも数が揃うとちょっと変わる。面倒くさそうな相手だね。犬っぽいのも雑魚だけど数が多そう。そもそも撹乱メインって感じの色してる。」
そこまで言うと天羽はモニターに移る4人の人型ネイバーに視線を向けた。
「侵入してきたネイバーはどいつもA級以上のいい色してるね。特に髭のおじさん色分けで行けば忍田さんに似てる。あと.....」
「どうした。天羽」
「フードの人。たぶん、迅さんくらい強い。色は……ゆる先輩に近いと思う。ていうか、ほとんど同じ。」
「!?つまり、このフードの人型ネイバーが辻隊員の可能性があるというんだね!?」
「まだ分からない。たまたまかもしれないし。でも、アフトクラトルに連れ去られたなら可能性は高い。」
「外の連中を呼び戻します?俺のワープですぐ呼び戻せますよ。」
「いや。外が押されればさらに敵の侵入を許す恐れがある。そうなれば中の状況も悪化する。外の戦力は削れない。侵入した4人は中の人員で対処する!外での推し負けが最悪の展開だ。立て直して押し返すぞ!外の人員に指示を送れ!」
「了解!!」
忍田の指示に冬島、沢村は外のスナイパーに指示を送る。
「(敵のトリガーの性能が分からないのは不安要素だが侵入者4人なのは少なすぎる。外にトリオン兵を指揮しているネイバーがいるはずだ。それに天羽の言うこともある。一刻も早く押し返さなければ.....!)」
忍田の不安が募っていく。
そんな中忍田の命令を受け、急行した辻、緑川、米屋、三輪が外に加勢していた。
「何!?ゆるが…!?」
ネイバーとなったゆるが来ているかもしれないと聞いた三輪が反応する。
「「!?」」
それに米屋と辻も反応する。
「………ゆる。」
「…元気か、な。」
「…………今は、こっちに集中するぞ。」