第13章 光と影
「では作戦を開始するぞ。」
ガトリンの合図を皮切りに、戦闘準備に入ったミカゲたちは椅子から立ち上がる。
「了解!」
「ゲートを開きます。」
『あれが玄界?なんかすごいね。』
「フード被っときな。顔隠しときなよ。」
『うん!』
「では、作戦開始だ!」
開始を合図を出したガトリンは変装のトリガーを起動させる。
それに続いて全員、先陣を着るガトリンに続いた。
一方、ボーダー本部。
迅のサイドエフェクトが反応した。
「(おいおいマジか....)」
何かを見た迅の顔が引きつる。
そして持っていたトランプを投げ捨てると立ち上がった。
「どうしたの?」
「.....敵が来る。」
「おっ。やっとか来たか。」
太刀川は嬉しそうにニヤつく。
「忍田さん!敵が来ます!パターンは一応"A"
で!」
「....わかった。予定通り人員を配置する。」
「パターン【A】ってことは本部防衛だな。OKOK!」
作戦室を出ていこうとする太刀川に鋭い視線をむける迅。
「....小南。太刀川さんについて行け。」
「太刀川に?なんで?」
「太刀川さんが.....ぶった切られる未来が見えた。」
「.....!?」
「今回の相手....思ったよりも厄介かもしれない。」
迅の顔が険しくなった瞬間、ボーダーの危険地帯にゲートが開く。
「ゲート発生!北東方向距離400!レーダーに多数の反応あり!ネイバーの計画的侵攻と思われます!」
「屋上のマーカーに飛ばすぞ」
待機していたスナイパー組たちが冬島が仕掛けたワープを使って位置に着いた。
「B級ランク戦夜の部まであと30分。
上位は東隊、弓場隊、影浦隊、中位は玉狛第二、香取隊、柿崎隊が対戦予定です。
予定通りランク戦を実施するのならこの6チームは防衛任務に参加できません。いかがなさいますか?」
「問題ない。そのままやってもらう。迅の予知では可能性が薄いが....万が一隊員を狙った場合はランク戦を中止して先頭に参加だ。指揮は東がとる。会場警備の風間隊と解説の2人にもそう伝えてくれ。その他の隊は北東に集中だ!!トリオン兵の大群が来るぞ!」