第12章 私ができること
「ガロプラの遠征挺に繋げるわ。ゆる、いい?ヒュースは連れて戻っちゃいけないわ。」
『分かってる!大丈夫!』
私は元気な声でこたえる。
ミラが着ている服と同じものを纏い、少し大きめのマントを羽織っている。
「遠征艇に繋げるわ。準備はいいわね?」
『うん!』
大窓が開き真っ黒な枠の中にガロプラの遠征艇と2名の人形ネイバーが現れた。
中に入った瞬間大窓が閉じる。
「貴女が今回アフトクラトルから派遣された兵ですね。」
『うん。ゆるって言います!』
「やっと来やがったかよ。2日も待たせやがって。ブラックトリガーがあるんだから2日もかけるなよ。」
「やめろ。レギー」
『ねぇ、貴方がこの部隊の隊長?』
「いえ、私は隊長ではありません。」
「隊長は別の部屋にいる。俺達はお前の出迎えだ。」
『そっか。』
「俺はラタリコフと言います。ラタと呼んでください。」
『ラ、タ。』
「俺はレギンデッツだ。」
「今から他の隊員に紹介と作戦会議をします。着いてきて貰えますか?」
『うん!』
ラタは人の良さそうな笑みを浮かべ、先導する。
「ラタ...あれが玄界の捕虜か?子供じみてんな。しかも、黒トリガーだろ?」
「ああ。アフトからはそう聞いているよ。」
「つーか、アイツら人間をなんだと……」
レギーは拳を握り、大きくため息をつく。
そんな彼をラタは心配そうに見つめる。