第12章 私ができること
「今回の侵攻...人死は出ないけど、攻めてくる敵の中に数人腕の立つ奴がいる。その中にトリガーホーンがある……アフトクラトルの人型ネイバーがいるんだけど、それが絡むと結構やばい。」
「もっと詳しく分からないのか?」
城戸の問いかけに迅は答えるか答えないか迷った様子を見せるが、息飲んで答える。
「………ゆるに似てるんだよね。背格好とか戦い方とか……いろいろ。」
「!?」
その場の全員が唖然とする。
「…ゆ、る…?」
三輪が呟く。
「まだ決まった訳じゃない。でも今、ゆるはアフトクラトルにいるはずだ。」
「…わかった。それも踏まえて対策を練っていこう。」
忍田が場をまとめる。
「仮に...、」
「…?」
「仮にもしもの時があった時は……各隊に判断をまかせる。」
「それは具体的には?」
「...無理に深追いはしなくていい。敵になるようであれば無力化し、捕虜として拘束していい。」
風間の問いかけに城戸は平静を装って答える。
…………そして、対ガロプラ、ロドクルーンの会議が終了した。