~SWEET BLACK POLICE~ 【DC:降谷零】
第4章 小さな探偵さんとプライベートアイ
「まれにあるんですよ、二つに分かれる前の受精卵の染色体がXY男性の場合それが多胚化する際、何かしらの要因で欠落しXYとXO、つまり男性と女性の異性一卵性双生児として誕生する場合がね。」
続きを安室さんが説明してくれる。
驚きを隠せない伴場さんにさらに質問をした。
「伴場さん、初音さん身長はいくつでしたか?」
「140の後半って言ってたよ、背が低いの気にしてたし…」
「だとしたら、その可能性はやはり高いです。異性一卵性双生児の女性はターナー症候群といって低身長になりやすいんです。」
双子だと知った初音さんはつけ爪が取れるほど顔を掻きむって泣きじゃくり自殺したのだと毛利探偵は推理した。なんとも悲しく切ない事件はこうして幕を閉じた。
彼女は自殺で処理をされ警視庁に帰ろうとしていた時、安室さんに両手を握られた。そして私はなぜか、彼に見つめられている。
いやいや、この状況は非常にまずくない?何しているんだ!この人は!私は一刻も早くこの場を退散したいのに…。
「色々とお詳しいんですね!ぜひ、あなたのお名前を聞かせていただけませんか?」
「いえいえ、私なんて毛利探偵にくらべればまだまだヒヨっ子刑事ですよ。あなたも毛利探偵に負けないぐらい素敵でしたよ。」
お互い笑顔を崩さず向かい合って話している。
「いやいや、僕もまだまだ未熟者ですが、あなたのような素敵な女性に褒めてもらえると嬉しいです。あっ!名前を聞くならまずは、自分からですよね!僕は安室透といいます。知っての通り探偵をしてます。」
「安室さんっておっしゃるんですね。私は警視庁捜査一課の降谷陽菜と申します。よろしくお願いします、安室さん。」
意図がまったくもって分からない。とりあえず自己紹介は終わったので帰らせてほしい。下の方からじーっと見ているコナンくんの視線をひしひしと感じる。
「ねぇねぇ、陽菜さんと安室さんは知り合いなの?」
ほらほら来たじゃん!来ちゃったじゃん!
「ううん。お会いしたのは今日が初めてだよ?どうして?」
「なんか、初めてじゃないような感じがしたから!でも、僕の勘違いだったみたい!ごめんなさぁい。」
「大丈夫だよ。僕も彼女とは初めてったような気がしなくてついつい話しかけてしまったんだ。」
→