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海の男たちに愛される話。

第1章 片思いの彼に好きと言ってみた。



〜ウソップの場合〜

「あ、ウソップ!」

麦わらの一味に加わってから数ヶ月、
私はうそつきな彼とすぐ仲良くなって
なんならもうずっと気になっている。

「ん?なんだー?」
「ウソップって私のことどう思ってる?」
「は、はぁ?またそれかよ〜。」

こんなやりとりも数十回してきた。
でもそんななかで少しずつ私の気持ちは
核心をついてきている。

「ははっ、そんな困らないでよー。」
「じゃあ変なこと聞くなよ〜。」

そう言われたって私は君が好きなんだから
しょうがないよ。

「ウソップって嘘、つけないよね。」
「な、なんだよ、当たり前だろ?!」

それさえも嘘じゃん。
でも彼の嘘は誰も傷つかないから、
私はウソップの嘘は嫌いじゃない。

「ね、ウソップ、私ウソップが好きだよ。」

「な!ま、また俺をからかってるな!?」

赤い顔をして私から距離をとる。

「私は私の気持ちには嘘つかないよ?
ちゃんと私の顔見て?どう?嘘ついてる?」

近づいては離れ、近づいては離れるウソップを
とうとう壁に追いやり、
真剣な顔を向ける。

「嘘、ついてない、な。」
「ふふ、でしょ!」

きっと彼はそういいながらも信じてはないだろう。
でも今はそれでもいい。

「信じれないならこれから毎日言うから。
早く観念したほうがいいよ、ウソップ。」
「さ、サンジー!!!!」

なんでそこでサンジなのかはわからないけど、
サンジの女バージョンだと思ってるのか、
「どうしたらいいんだー!」
と叫んでる。

「セリアさんに好かれて
なんで、どうしたらいいなんて思うんだ馬鹿野郎が!
羨ましいなこのやろー!!!」

なんて2人でわちゃわちゃ言い合いはじめて
私なんてそっちのけ。
でもこんな時間も好きだから、
今日はこの辺にしておこう。

「ウソップ、あんまりサンジを困らせたらだめだよ。」
「俺はセリアに困らされてる!」

そういいつつも少し嬉しそうに赤くしてるから
まんざらでもないことに気づけた。

「ははは!ごめんね!
でも、覚悟してね、ウソップ!」

まんざらでもない、嘘をつけない君を
私は諦めないよ!


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