第1章 片思いの彼に好きと言ってみた。
「っ!?!、な、なんでセリアだとッ」
「殺戮武人様が聞いてあきれるぜ。
何年お前と一緒にいると思ってんだ?」
見ててわかる、と笑う頭の言葉に
私はまだあたまがついていかない。
そんなことありえるわけがない。
「キッドには敵わないな。
おれはセリアが好きだ。」
「おーおー言い切ったなァ?
だそうだぜ、バカ女。」
え、でてこいと?待って。無理。
「おい、キッドどういうことだ?!」
「あ?てめぇ、人の計らいを無駄にするってェのか?」
おらでてこい!と私の首根っこを掴んで
クローゼットの中から引っ張りだされる。
「か、頭!」
「なっ!セリアいたのか!」
あぁ、いつもだったらキラーさんの顔をずっと見てるのに
今はそれが難しい。
「キラーの好きなものはお前らしいぜ?」
このひとってばわかっててこうしたな?
ニヤニヤしやがって!
「ほら、本人に聞いてみろよ。」
「むぅ、そんなことありえませんもん。」
「セリア...?」
「だって!キラーさん私が話しかけても全然こっち向いてくれないし!
キラーさんから話しかけてくれることもないんですもん!」
やけくそだ。
とことんぶつけるしかない。
私はこんなにあなたが好きなんだと
そう、伝わればいい。
「セリアがおれをすいてくれていることはわかってた。
だけどそれはそういうことなのか、わからなかったし
こうやってキッドの部屋に毎度行ってることも知ってたからな...。」
「んで?結局どうだってんだよ。
セリアは、キラーをどう思ってんだ。」
あんた知ってんじゃん!
おもしろがってる?!
こっちみてニヤニヤしないでください!
「キラーさんが好きです。」
「っ」
「大好きです。」
「お、おい。」
「愛してます。」
「っ!??!!」
「私を気にしながら戦うところも、
終わった後だって黙ってても私の無事を確認してくれるところも。」
「き、気づいてたのか。」
「はい、でもそれは一員としての行為だと思ってたから。」
「そ、うか。」
なんて言い終わるけど私の顔が徐々に赤くなるのがわかる。
「キラーさん、私のことそういうふうに好きだと思っていいんですか?」
「あぁ、セリアが好きだ。」
「生ぬりぃ空気させてんじゃねェよ!あとはお前らの部屋でやりやがれ!」
頭ありがとう。