第7章 街の日常
身動きが取れなさそうな帝人くんを見た正臣くんがすかさず
正臣「こいつらはただの友達です」
臨也「ふーん、俺は折原臨也。よろしく」
帝人くんは思った。この人が関わってはいけない人間。敵に回してはいけない人間。ただそこまで危険な印象を感じてはいない。思ったより、普通の人だとも思っていた。
帝人「竜ヶ峰帝人です。」
臨也「エアコンみたいな名前だね
じゃあ、そろそろ待ち合わせの時間だから」
それだけを伝えて足早に去っていった。
正臣「名前聞かれなくて良かったな涼」
『うん、でもきっとバレてるだろうな』
正臣「だな
俺らも行こうぜ、ええと、何処行くんだっけか」
帝人「今の人が、そんなに怖い人なの?」
『ちょっと聞かない方がいいって』
正臣「あー、いいよ、別に
怖いって言うかさ・・・いや・・・俺も中坊の頃は色々やらかしてて、あの人と1回関わって、怖くなったんだ。なんつーか、ヤクザとは違う怖さっていうの?先が読めない感じかな。5秒ごとに信念が変わるっていうか。あの人の怖さは危ないとかそういうのじゃなくて、こう・・・『吐き気がする』って感じなんだよ。じわじわ来る怖さっていうの?まぁ、とにかく俺はもう2度とあっち側にはいかねえよ。」
あっち側・・・多分聞いても教えてくれなさそう。
臨也さんの仕事を手伝いながら自分でひも解いて行こう。
正臣「とにかくだ。あいつと平和島静雄って奴だけば関わらない方がいい。それだけは覚えとけ。」
その言葉を残して私たちと正臣くんは別れた。