第7章 街の日常
「やぁ」
それは聞いたことのある爽やかな声。
聞き覚えのある私と正臣くん。正臣くんは脂汗をかきながら、私は冷汗をかきながら声のした方に振り返り帝人くんは普通に振り返る。
そこには眉目秀麗と言う言葉が当てはまる何とも個性的な服装をした折原臨也だった。
臨也「久しぶりだね、紀田正臣くん」
正臣くんは今までに見たことのない表情になって唾を呑んで
正臣「あ・・・ああ・・・どうも」
言葉もぎこちない。きっと帝人くんは不思議に思っているだろうと思った。
臨也「その制服、来良学園のだねぇ。あそこに入れたんだ。今日入学式だよね?おめでとう」
正臣「え、ええ。おかげさまで」
臨也「俺は何もしてないよ」
相変わらずその顔はウザい。昨日初めて出会ったばかりだけど・・・
正臣「珍しいっすね、池袋にいるなんて・・・」
臨也「ああ、ちょっと友達と会う予定があってね。
で、そっちの子たちは?」
そう言って私と帝人くんの方に顔を向けて分かるか、分からないかというぐらいで目を細めて口角をあげた。
帝人くんは臨也さんと目が合ったらしく臨也さんを見ている。眼力が凄いのか身動きが取れなさそうだった。