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二人の航海者

第5章 秘密の会


「ククク。一定回数、ノーマルのおひとり様ライブチケット買った奴には隠しオプションもあんぞ!!」
「えーっ言っちゃう?それ言っちゃうの~??」

もはや留まる事を知らぬ千空とゲンのゲス顔に、蒼音は諦めている。ターゲット層というより、どう見ても特定の一人を狙い撃ちなのは分かるが。人身売買された感じが凄い。

「あの~隠しオプションはなんですかぁ…?」
ファンのひとりが恐る恐る聞く。

「三曲ライブチケット購入で貰える、杠サマに作って貰うオーダーメイドのグッズだ……!しかもライブ後にそれにサイン入れてご本人からプレゼントだ!!」

千空の発した出血大サービスな隠しオプションに、みんなのやる気が上がる。ドラゴ集めに全員がいそいそと取り掛かった。

「千空君、隠しオプションなんだろ。なんで公開したんだ?そんな事したら全部オプション付けて隠しまで含めて買うガチファンが一人いるだろう!?」
蒼音が抗議するも、千空は取り合わない。

「なーに言ってやがる!ここはカリスマ歌姫様のお力の出番だろぉ??まあ気にせずテメーはそのガチファンの為に歌え!!」
「そうそ~!!蒼音ちゃんなら大丈夫★絶対毎日レベルで売れちゃうから~!!」

「あー、うん。二人とも私の事なんだと思ってんの……?マジで金稼ぐ道具じゃないか、コラ」
千空とゲンの謀略に利用され、苦笑いするしかない蒼音の声がファンが居なくなった広場に響いた。
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