第8章 教育の違い
「あぁ、わかってねぇよ。分かるわけがねぇだろ、クソが。」
そういうとこっちに向かってあっちも戦闘態勢に入った、その瞬間だった。
「やめろ!鷹岡!」
救世主が来てくれたようで助かった。
「藍奈、それに前原と神崎も。大丈夫か!?」
「ちゃんと手加減はしてるさ。俺の家族なんだから当たり前だろー?」
こいつ……。うちのクラスメイトに手出しやがって。さっさとやってやりてぇ。
「あなたの家族じゃない、私の生徒です!」
殺せんせーも救出に来てくれたようだ。だが、それはひとつの屁理屈でねじ伏せられた。ここまでか…。
教育論の違い。それは大きかったのか2人とも下がってしまった。私はカルマに助けを求めようと脱出しようとしたが、止められてしまった。
「あいなぁ。いや、桜ノ宮さまかぁー?お前はここにいろ。俺の家族だ、そうだろぉー?」
「くっ…。ここまでかよ。カルマ…。」
私は何一ついえず鬼と呼ばれるこの訓練に参加しなければならなかった。烏間先生も階段に座ったまま動かなかった。
「烏間先生……」
陽菜乃はそう呟いたが、私は隣にいたため、すぐに分かった。
やばい、陽菜乃がやられる。
「そこまでだ。暴れたいなら俺が相手を務めてやる。」
そう思った瞬間烏間先生が止めてくれていた。