第7章 梅雨明けは球技大会
「さっきいろいろ盗み聞きしたけど、みんないい調子みたい!」
メグが情報収集をしてくれたおかげで何となく話はわかった。コーチも理事長に変わって、今色々やばい感じになってきているみたいだ。
「おぉ!すごい変化球!杉野すごい!!」
ほかの女子は私と違うところを見ているみたいだった。私はそれどころじゃなく、もしE組が負けたらあいつの彼女。それだけは絶対に嫌だ。一回裏、2回表は点数なし。
「ねぇ、今の調子じゃ勝てるんじゃない!?」
「かえで、まだわかんないよ?2回裏でホームラン連発されたら逆転されて2回で終わる可能性もある。」
私はそうは言ったはいいが、自分で言ったことに冷や汗が止まらなかった。次は野球部の攻撃。
「えっ、うそでしょ、打っちゃった…。」
ほかの女子も肩を落として少し落ち込んでいた。
(俺ら野球部が勝ったら藍奈、俺の彼女になってよ。)
頭の中に進藤くんの声が響いてきた。お願い、男子勝って!!!
「ねぇ、ヤバくない?2点取られちゃったよ!」
私はハッとして頭をあげると電子版の点数は2、と変わっていた。3対2。やばい。
「まじか。これはあとは運だよね…。」
「、大丈夫だよ!男子たちを信じよう?カルマのこと好きなんでしょ?」
私は陽菜乃とりお、かえでの言葉に気付かされ私は心の中でそっと祈った。