第7章 梅雨明けは球技大会
「「っ…!?!?」」
ここで宣言をされるとは思わなかった。球技大会は野球部とうちのクラスの男子にかかっているなんて。
「…っ。それは私が学一のマドンナって言われてるから?それとも桜ノ宮のお嬢様だから?どちらにせよ、進藤くん。あなたのものになるつもりないんだけど。」
そうは言ったが、これはもう決定事項のようだった。
「これはもう決まっていることだ。それに赤羽より俺、自信あるんだけど。」
「……勝手にすれば?」
私は進藤くんにイラつき、スタスタと歩いて帰った。
「あっ、ちょ、!」
なぎさっち達は私の後ろを気まづそうに着いてきたが、カルマが先に口を開いたようだった。
「あのさ、。さっきのあれちゃんと説明して欲しいんだけど。」
「「俺も(僕も)」」
「はぁ。うち去年の夏の文化祭の時に進藤くんに告られたの。だけど、友達から聞いた情報によれば、目当ては顔と財産。告られた時に本人に直接聞いたら図星。だから振った。」
「でもさ、俺が今の彼氏じゃん?それでも自信あるとかいっちゃうなら俺、球技大会本気出しちゃおっかな。絶対に殺す。」
ほんとに私はカルマの沼かもしれない。この人が大好きだ。
「でもごめんね?男子みんな巻き込んじゃって…」
私はまさかこうなるとは思わず、クラスの男子みんなを巻き込んだ事態になってしまった。
「大丈夫だよ!どちらにせよ、勝たなきゃメンツ丸つぶれだ!頑張ってこ!」
なぎさっちと杉野くんは私のせいで巻き込んでしまったのにも関わらず張り切っているようだった。